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#ArakawaOutback Original Soundtrack(現在11曲)

11曲目を作りました


昨夜、ちょっとしたアイディアを思いついて曲作りを始めたら、これは #ArakawaOutback のサウンドトラックに使えそうだ!と思い、プレイリストに追加しました。


これまでに作ったのは全11曲です。


実際に、世に出したムービー、出してないムービーに使ってきましたが、実は使いどころのある曲というのは限られてしまうなぁ、と思っています。
ライドのテンポ感とか、場の雰囲気に合う、合わないというのはありますよね。

ただ、僕の場合は音楽先行というか、使いたいシーンを選んだら、尺は音楽的にちょうどよい尺で編集してしまう、という考え方ができるのは、曲があることで楽な点です。

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UCIグラベル・ワールド・シリーズで何かが変わるのか?

グラベル・プロ・レースが始まる


UCI(国際自転車連盟)が、9月22日付けでこんな発表をしました。
The UCI innovates in the off-road disciplines
以下、一部抜粋。

Still on the subject of innovations, a new discipline, gravel, will join the UCI Cycling for All International Calendar in 2022. From next year, the UCI will organise – in collaboration with events organiser Golazo – a UCI Gravel World Series consisting of events enabling athletes to qualify for the UCI Gravel World Championships. This discipline combines elements of road and mountain bike, and takes place mainly on unsealed roads (gravel, forest tracks, farm roads, cobbles, etc). Races in the UCI World Series will be mass participation events.



 

これは終わりの始まりなのか?


この発表を受けて、「終わりの始まり」という人と、歓迎している人と、2タイプの方がいらっしゃると思います。
ちょっとまとめてみましょうか。
 

メリット


●グラベル(を含むオフロードとオンロードのミックス)という自転車カテゴリーの承認
●車体、用品などの拡充
●プロ・ライダーの登場による人気獲得

デメリット


●レース・レギュレーションによるカルチャーとしての衰退
●レース・レギュレーションによる機材の画一化/トレンド化
●このカルチャーを始めたエッジな人たちが飽き初めてしまう

 

何も変わらないんじゃないか?


かくいう僕は、ライダーとしてはあまり関心が無いというのが本心です。

そもそも、レース出ないし。

レース観戦者という趣味の世界と、自身がグラベル・ルートを開拓して遊ぶという趣味の世界は、
近いところにあって別のものだと思っています。

つまり、レースというカルチャーに機材がある程度縛られることはあるかもしれませんが、
そもそも既にグラベル界隈の選択肢は多様で、レギュレーションができたところで、
「レースはレース、ライドはライド」という雰囲気は常にまとっています。
大きな大会としては、既にGRINDURO、Dirty KanzaあらためUnbound Gravelなどがありますが、
これらの大会が欧州UCIの定めるレギュレーションにどう向かうかもまだ分かりません。

どちらかというと、MTBのそれよりは、BMX(トライアル)のそれに近いかたちで、
レースとライドが共存していくような気がします。

トニー・マルティン引退

いつかは来るぞ、推しの引退


僕の推し、トニー・マルティンが突如引退を表明しました。
チームとの契約はもう1年残っていたと記憶していますが、36歳での引退です。


公式サイトにも同じテキストがアップされていますが、いずれ消えてしまうでしょう。

本日、来る世界選手権のタイムトライアルとミックスリレーが、私のキャリアにおける最後のレースになることを発表したいと思います。

このような重大な決断は、もちろん簡単にできるものではありません。サイクリングは、長い間、人生の大部分を占めてきました。ハイとロー、大きな成功と敗北、クラッシュとカムバック。多くの若いライダーが夢見ることを、私は実現してきました。ここ数ヶ月は、サイクリングの後に何が待っているのかを考えるようになりました。今年のひどいクラッシュのせいで、このスポーツが伴うリスクに直面し続ける覚悟があるのかどうか疑問に思いました。特に、コースやバリアについて何度も議論されているにもかかわらず、レースの安全性が改善されていないことから、私はそうしたくないと考えています。サイクリング界が、私や他のチームが提示した計画に耳を傾けてくれることを願っています。

ですから、私は自分自身、家族、そしてすべての同僚に対して公平でありたいと思い、プロサイクリストとしてのキャリアを終えることにしました。4回優勝した世界選手権のタイムトライアルで、ふさわしい形でお別れをしたいと思っています。このために一生懸命トレーニングしてきました。

チームのユンボ・ヴィズマには、この3年間のサポートと、このような形で希望通りにキャリアを終えられる機会を与えてくれたことに感謝しています。

また、家族、友人、ファン、そしてすべての同僚にも深く感謝しています。皆さんがいなければ、私は自分の夢を実現することができませんでしたし、そのことを決して忘れません。



 

トニー・マルティンとはどういう選手だったか?


トニーの戦績についてはこちらで。

僕がプロレースを見始めたのは2014年。既に世界選手権ITTで3連覇を果たしていて、TTスペシャリストとして名を馳せていました。

その走りに最初に魅了されたのは、その年のツール・ド・フランス第9ステージの逃げ勝利。
https://www.cyclowired.jp/news/node/140767
TTスペシャリストでラインレースでも勝てるのってすごいなー、と観戦素人ながら感心しました。60kmの独走ですからね。

ファンとして最もしびれたのは、2015年のツール第4ステージ。
パヴェ区間が終わって残り3km。途中でパンクしてトレンティンからバイクを譲ってもらったトニーがアタックし、トレンティンのバイクのままステージ優勝。マイヨ・ジョーヌを手中に収めました。
https://www.cyclowired.jp/news/node/172006

2016年のツールは、当時のチームメイトだったアラフィリップと一緒に逃げて二人で敢闘賞を取ったり。


僕はトニーのファンですが、ITTよりもラインレースが好きなので、トニーの独走力が生きるレースが好きでした。

しかし、このTTフォームの美しさよ,,,


 

衰えてはいない


さて、そんなトニー。htcハイロードでデビューしたころは、次代の総合系と目され、自身もそんな働き方をしていたのですが、次第にTTスペシャリスト/ルーラーとしての方向性が固まってきます。

2017〜2018のカチューシャ時代は、やや不幸でした。
チーム戦略がザカリン寄りの総合狙いで、彼の持ち味を生かすチャンスは少なかったし。
そんな中、戦友マルセル・キッテルも引退してしまいました。


2019年にユンボ・ヴィズマ移籍後は、総合系エースのログリッチのアシストに回り、TTでも自身の結果を求めない走りへとシフトしました。
なので、TTの結果もそう顕著なものが無かったのが正直なところですが、彼は決して衰えたわけではありません。
引退の理由は、そこにはありません。
今回の世界選手権ITTで6位に入ったことでも証明しています。
単に、さらに上が出てきた、ということだと思っています。

 

怖くない


トニーはよく顔が怖いと言われますが、真剣勝負しているときの顔が怖いのはまあ当然のこと。
普段はとてもにこやかな表情を見せてくれています。


カメラモトに余ったボトルを渡すというおちゃめなところもありました。


トニーも、お子さんが生まれて、いろいろ思うところがあるのでしょう。
「いつまでこんな危険なビジネスにいなくてはいけないのか」と。

 

トニー、ありがとう


僕個人としては、トニーが居てくれなかったら、こんなにロードレースを熱心に見ることはなかったと思います。
心底応援できる選手が居たことは、僕の人生にとってもかけがえのないものとなりました。
残念ながら、僕の知る範囲では来日したことは無かったと思います。
現役中にかなわなかったのは本当に残念ではありますが、
落ち着いたらぜひ日本に来てもらいたいなぁ...。

SPDクリート、錆びる

ニットシューズだからホコリがひどい


僕のオフロード用シューズはGIROのREPUBLIC R KNITです。

ニットにしたのは、蒸れるのが嫌だからで、冬場はFOOTMAXのシューズカバーをつければ寒くありません。

以前はネオプレンのカバーを使っていて、つま先が冷えてつらかったのですが、このカバーにしてからは大丈夫です。

さて、ニットなので、ホコリがたまりやすく、先日ジャバジャバとたらいで洗って干していたのですが、天気もしばらく悪くて、SPDクリートが錆びました。

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なので、水置換性スプレー(ラスペネみたいなやつ)を吹いて拭き取りました。
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Muc-Offのディスクブレーキ・クリーナー

MucOffDiscBrakeCleaner.jpg

実店舗で購入


ディスク・ブレーキの音鳴りが止まりません。

現在日本で入手できる、自転車用のディスクブレーキ・クリーナーはMuc-OffとFinishlineくらいかな?


どちらも通販で買うと、送料が乗るので600円くらいメーカー希望小売価格より高くなります。
手間賃として考えると別にそれでもいいのですが、たまたまオフィスに出社した際に、近くのショップで売っていたので買ってきました。

 

においに注意


購入時にショップのスタッフの方が「においがすごいので屋内で使わない方がいいです」と助言してくださったのですが、
アルコール系のにおいが結構します。塗料でよくありますね。
この手のものの主成分はイソプロピルアルコールとも聞きました。

使い方は、ただ吹きかけて、乾いたら拭くだけ(速乾です)。
脱脂とホコリの除去を兼ねて、キャリパーとローターにガバガバ使います。
長いノズルに交換すると、ノズルキャップ部が浮くので、そのまま使うのが良さそうです。
あと、結構たれます。そのくらいかけないとダメだと思いますが。

効果としては、フロントは鳴き止み、症状のひどかったリアは多少鳴きが減った印象。
繰り返し使って効果を上げたいと思います。

 

そもそもパッドが手に入らない


そもそもBR-RX810用のブレーキパッドが手に入らないんですね。売り切れていて(ローターは買ってある)。

まだパッド部自体は使える状態にあるので、こうした措置を取らざるを得なかったりします。

...というほど乗ってはいませんが、先日久しぶりに泥んこ遊びしました。

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稲も実ってます。
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あと、消波ブロックの製造基地ができていたり(消波ブロックは乾燥させないといけないので、設置現場近くで製造されます)。
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サイクルロードレース観戦初心者に贈るレースの中継観戦(3)

全く乗ってない


この三連休も自宅で仕事をしているか、体調が悪くてぶっ倒れているかのどちらかでした。
もう...なんですかね。
ともあれコロナが怖いので、じっとおとなしくしているのが吉です。
もともと引きこもりなので、割と平気と言えば平気。

 

ひいきを見つけよう


さて、なかなかサイクルロードレースの独自文化は、見始めた方には理解しづらいところがあります。
同時に、1レースに100〜200人くらい参加し、チーム名も選手名も全く分からない。
しかも英語圏どころではなく、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、北欧、最近では東欧、アジア、アフリカ..などなど.
発音のしにくい名前がずらずら並びます。
チーム名も、例えばUAE Team Emiratesだったら「ユーエーイー・チーム・エミレーツ」とすぐ読めますが、
Deceuninck-QuickStepが「ドゥクーニンク・クイックステップ」とか、
AG2R Citroënは、「シトロエン」はまあ読めるとして、「アージェードゥーゼル」(まんまフランス語読みですが)とは
フランス語習ったことの無い人(私)には初見で読めるわけがありません。

ですが、まず、ひいきの選手、チームを見つけると、それを鍵に見ていけると思います。

●走りがかっこいい/強い
●自分が持っているバイクと同じブランドのバイクを使っているチーム
●単純に顔が好み(アイウェアしているので分かりにくいですが)
●好きな国のチーム/選手

そんな理由でもよいと思います。

 

全MARTIN応援団


僕が好きな選手は、ダントツでトニー・マルティンです。
タイム・トライアル世界選手権を4回制覇した(かつての)TTスペシャリスト。
もう36歳の大ベテランですが、偉ぶるところがなく、
ステージ・レースではアシストに徹しながら、独走力を生かして勝てるところでは勝つ。
よく「一般的なアシストの3人分働く」と言われていますが、
現在のユンボ・ヴィズマに移籍してからはアシストとしての仕事に徹しています。
職人的で、強いけれど、職人に徹するその姿が大好きです。
控えめな性格なのでSNSにあまり投稿しないのが、ファンとしてはじれったいところですが。
そこから、「全MARTINを応援する」という変なモチベーションが生まれまして、
ダニエル・マーティン、ダニエル・マルティネス、ギョーム・マルタンといった選手も応援しています(笑)。

 

常識を覆すCXチャンプたち


このブログでも何度も触れていますが、
マチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)、ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)という
CX世界王者の二人も応援しています。
彼らにはロードレースの常識が通じない……というか、普通だったらどうにもならないと予想される状況で
とんでもない結果を出すところが最高です。

 

チームは床とユンボ


チームで応援しているのは、ドゥクーニンク・クイックステップとユンボ・ヴィズマです。

ドゥクーニンク・クイックステップ(通称「床」:窓枠屋と床材屋がスポンサー)は、
もともとトニーが長く在籍したベルギー・チーム。
クラシック・ハンターとしてのトム・ボーネンや、最強スプリンターとしてのマーク・カヴェンディッシュが在籍(現在は復帰)した時代を超え、
現在は「勝てる選手が狙う」というチームの姿勢を「ウルフパック」と呼称しています。
予算は少なく、それでいていい選手や伸びる選手がたくさん居るという、
ロードレース界の謎を抱えたチームです。
ここで伸びた選手は、高額のギャラで他のチームに移籍することが多いのですが、
なぜだか移籍先で華々しい活躍をする選手が少ないのが不思議なところです。

ユンボ・ヴィズマはトニーがいるから応援しているのですが、
同じく元TT世界チャンプのトム・デュムラン、絶対的エースのプリモシュ・ログリッチ、
先述のワウト・ファンアールトなどタレントぞろいで、
なんだかとっても豪華なチームになってしまいました。

 

最初に見たレースで印象に残ったサガン


僕がサイクルロードレースを見始めたのは、WWEを見るために契約していたJSPORTSで
自転車のレースも中継しているから見てみよう...と思ったからです。
たまたま見たそれは、確かドバイツアーだったと思います。
最終局面でアタックをかけたある選手が、超高速でコーナーの歩道をバニーホップ(ジャンプ)で乗り越えて
インコーナーをショートカット。
初めて見たレースで、目が点になりました。
今になって思えば、それはピーター・サガンだった、というオチですが...。

 

表彰式まで見よう


何らかの理由で、サイクルロードレースに興味を持った方にぜひお薦めしたいのは、
表彰式(ポディアム)まで見ることです。
日本時間で25時くらいにゴールして、そこから表彰まで見ると30〜40分くらいかかります。
眠いのは分かりますが、録画してでも表彰式はぜひ見てください。
...というのも、レース中、選手はヘルメットを被り、多くの選手がアイウェアをしています。
彼らがどんな顔をしているのかは、レース中はなかなか読み取れないのです。
一方、表彰台でどんな表情をするのか、どのくらい喜んでいるのか、はたまたこれくらい当然という態度なのかは、
その選手の個性を知る上で大きな手がかりとなります。

サイクルロードレース観戦初心者に贈るレースの中継観戦(2)

前回のおさらい


MTBとタイムトライアルは仕事で見ていません(泣)。
でも、欧州のレースは夜中に中継しているよ!
ということで、まずは前回のおさらいです。

●リザルトは個人につくけど、エースを勝たせるチーム戦である。
●(出力に対して空気抵抗が大きいので)空気抵抗を受けないように走る
●逃げ集団をメイン集団が追いかける形になる(ことが多い)

...というのが大まかなポイントです。

登坂が絡むと空気抵抗よりも重量(体重)が重視されるのでちょっと事情が変わってきますが、展開自体は似たようなものだとお考えください。

 

レース中継鑑賞の勘所


さて、今回の東京〜富士スピードウェイの場合は230km、6時間近いレースでした。
熱狂的なファンはずっとかじりつきで見ますが、私は逃げ集団を見送った後、昼食に出かけ、帰ってきてTwitterを見ながら勝負どころまではぼんやり眺めていました。そんな長時間、ずっと見てられないって(見てたけど)。

さて、よく言われるのは、1分差のある逃げまで追いつくのに、平地では10km必要、ということです。
例えば、ゴールまで20km、逃げ集団とメイン集団の差が1分30秒だとすると、何も起こらなければこの逃げは残り5km辺りでメイン集団に吸収されます。
そして、プロ選手の平地の巡航速度は大体40km/hです。もちろん逃げを真剣に追っていたりするともっと速いです。

この原則が分かっていると、ぼんやり見ていてもいい時間帯がどのくらいあるか、ゴールはいつごろなのかがなんとなく予想できます(なんとなくですけど)。

逃げ集団がメイン集団に吸収されて、そのままゴール前まで行くと、「スプリント勝負」になることが濃厚です。
つまりエース(スプリンター)の前に風よけ要員を何人も置いて、まるで列車のように選手が連なり、ライン取りをする。
残り200mくらい(平地で無風の場合)で、エースはアシストの後ろから飛び出し、全力ダッシュ。
70km/hくらいの速度でゴールラインを目指します。
全力=無酸素領域での運動なので、そのくらいの距離しか持続できません。

ところがそうは問屋が降ろさないのがレースの面白いところです。

スプリント勝負に絡めるエースが居ないチームは、スプリントが始まる前にアタックをかけ、集団の前に飛び出します。
無論、アシストは空気抵抗を受けながら、これを追いかけなくてはいけません。
すると、そのために力を使ってしまいますから、エースをゴール前までに届ける役割ができません。
そんな思惑が働くと、「誰が追う?」という状況に陥ります。牽制、ないしお見合いです。
でも放っておくと、アタックをかけた選手に勝たれてしまいます。

 :

今回の男子レースの場合


ちょっとケースは違いますが、今回の男子レースでは、富士の上りでポガチャル(3位)がアタックをかけて、メイン集団を崩壊させました。彼のアタックについていけたのはエースばかり。
そして勝敗を分けたのは、カラパス(優勝)とマクナルティのアタックです。
彼らを追うかどうか、追走に残っているのはエースばかりなので、そこで脚を使ってしまうと最後の勝負に絡めないかもしれない……。
集団に残っている中で、最もスプリント力があると見られていたのはワウト・ファンアールト(2位)。当然、みんなワウトに追わせたい。でもワウトもそんな思惑を嗅ぎ取って、自分からは行けない……。

そんな牽制が働いて、最後はマクナルティを振り切ったカラパスが優勝しました。

恐ろしいのは、上位3人とも、この6日前までツール・ド・フランス(全21ステージ、約3,000km以上)で大暴れしていた選手だということ。とんでもなく強いです。意味が分からない。

サイクルロードレース観戦初心者に贈るレースの中継観戦(1)

尾根幹から富士スピードウェイ


盛り上がったみたいですね(他人事のように)。

僕も見てはいましたが、こんなことも書いていますので、これを機に、ほかの中継も見てもらえたらいいなあと思って、サイクルロードレースの基本的なことを書きます。

 

リザルトは個人につくけどチーム戦


サイクルロードレースは、陸上競技で言えばマラソンのような長距離レースです。
プロ選手もいて、プロレースもあります。
プロレースの頂点が、恐らく名前だけなら誰でも知っているツール・ド・フランスです。

プロは(ライセンスを保有する)どこかしらのチームに所属していて、チーム単位での参加となります。
プロレースの場合は、ワールドツアー、プロ、コンチネンタル(2021年の呼称)という3つのレベルがあって、
ワールドツアーが最高峰です。ツール・ド・フランスにはワールドツアー全チーム+プロからの選出4チームが出走します。

さて、ロードレースの面白いところは、リザルト(順位)は個人に着くのですが、基本的にはチーム戦です。
1レースで200km前後の(基本的には)舗装路を走るレースでは、チームのエースを勝たせるための戦略をそれぞれのチームが立てます。
ツール・ド・フランスの場合は、1チームにつき選手8名ですが、基本的にエース以外は風よけになったり、水やスポーツドリンクの入ったボトルを運んだり、ライバルの動きをチェックしたりといったことを行い、勝ちは目指しません。
(レースごとにエースは変わります)

自転車競技、特に高速域で行われるロードやトラックでは、選手は空気抵抗と戦っています。
仮に無風状態でも、40km/h(プロの平地巡航速度がこのくらい)で走れば、40km/hの風を受けているのと同じことになります。
風速14m/sですから、それは結構な風です。
それが、前に風よけとなる選手がいると、一人いるごとに空気抵抗が2割引、3割引、4割引(大まかなイメージ)と減っていくのです。

 

逃げ集団とメイン集団


さて、今回の五輪(あー、書いちゃた)をご覧になった方、特に「自宅の前を通るから」と都内〜神奈川県の沿道でご覧になった方は、不思議に思われたかもしれません。
「最初の集団が通ってから、大きな集団が10分以上後に来た。後ろの人たちは何をやっているんだろう?」と。

サイクルロードレースの定石では、レーススタート直後から逃げ集団(英語で言うとbreakaway)とメイン集団(peloton)に分かれます。

逃げは小集団で、メイン集団に先行してゴールを目指します。一方、メイン集団は逃げ集団を追いかけてレースを進めます。

なぜこういうことが起こるのか?

先述したように、サイクルロードレースにおける最大の負担は空気抵抗です。
当然、集団の人数が大きい方が、この負担を分担しやすくなります。

各チーム5名、20チームのレースで、5人の逃げ集団が形成されたとしましょう。
逃げ集団は残り距離(の空気抵抗)を5人で分担しなければいけません。
一方、残りの95人は、逃げにメンバーを送り込んでいないチームが追いかけます。
(そんな単純ではないのですが)残りの15チームで一人ずつ牽引役を立てたとすれば、
15人で空気抵抗を分担できます。
それぞれの労力(牽引時間)は、逃げ集団の1/3。しかも残りの80人は、後ろにのんびりとついていけばよいのです。

ではなぜ逃げるのか?逃げを容認するのか?
メイン集団は「逃げ集団を捕まえる」という共通の目標に向かって、しばらくの間はレースを続けることになります。
逃げ集団が形成されないと、レース中の全行程にわたって、アタック(飛び出し)が頻発し、それをつぶすためにチェックに入り……ということが延々繰り返されることになります。素手の殴り合い。約200km≒5時間くらいそんなことは続けていられません。

ですから、「捕まえられそうな逃げ集団」が形成されたら、有力チームはそれ以上逃げ集団の人数が増えないようにコントロールします(具体的には複数の有力チームが道幅いっぱいに広がってふさぐ、あるいはすぐ後ろについて先行させないようにする)。

 

そうは問屋が降ろさなかった女子レース


では逃げは必ず捕まるのか?と言えば、そうでもないから逃げるわけですね。
今回の女子レースはその典型で、伏兵中の伏兵、オーストリアのアンナ・キーセンホファーは逃げがち。見事なまでに。


逃げの勝利=メイン集団の失敗とも言えるわけですが、こういうことが起こるからこそ、サイクルロードレースは面白いと言えます。

ツール・ド・フランス2021

自転車乗ってない


このところ多忙だったり、気に病むことがあったりで、あまり自転車に乗っていません。ちょっとは乗ったけど。
ということで今年のツール総括は、チーム単位にしようかと思います。

 

ユンボ・ヴィズマ



私の推し、トニー・マルティン擁するユンボ・ヴィズマ。まず第1ステージからトニーがAllez Opi Omi!と書かれたダンボール看板に当たり落車。全くついていません。エースのログリッチは第3ステージでコロブレッリと接触して落車した傷が癒えず、第9ステージをDNS。そのほかヘーシンク、クライスヴァイクを失い、山岳アシストのクス、ヴィンゲゴー、平地系アシストのテウニッセン(2019年の第1ステージで勝利しマイヨジョーヌ着用経験あり)、そして我らがシクロクロス界のスーパースター、ワウト・ファン・アールトの4人になってしまいました。

しかし、エースが居なくなった後の強力アシスト陣が解き離れたときの強さは見もので、ワウトがモン・ヴァントゥを2回登る第11ステージ、最終日前日の個人TT、そして最終日のシャンゼリゼ・スプリントで勝利を収めるという怪物ぶりを発揮。クス君が2週目最後の第15ステージで逃げ集団からの勝利、さらにはヴィンゲゴーが総合2位という好成績を収めます。


ワウトに関してはさすがとしか言いようがないのですが、ヴィンゲゴーも最終日前日のTTでワウトに次いで2位と好走したことは記憶に残っています。そもそもヴィンゲゴー、戦線離脱していたトム・デュムランがツール参加を見合わせていたことで起用されたそうですが、山岳系でTTが強いというのはとんでもない素質です。3年前まで魚市場でアルバイトしていたという、若いのに苦労人。

ユンボはTTが強い選手を獲るのかな?と思ったのですが、そんなに目立った成績はそれまで無いので、ワウト以外にもトニーやデュムラン、そしてログリッチなどなどTT巧者の多いチームで鍛えられたのでしょうか?

 

ドゥクーニンク・クイックステップ



我らがウルフパックは、サム・ベネットがツール回避で、急遽マーク・カヴェンディッシュが出場。
ウィルスに侵されたり、この先行くチームが無いと号泣したりと、ここ数年のカヴちゃんはもう選手人生を終えるのではないか?と心配していました。
ところがフタを開けてみると、第4、第6、第10、第13ステージで計4勝し、ポイント賞もゲット。
カヴが4賞してグリーンジャージって、HTCコロンビア時代の話みたいです。夢を見ているみたい。
第4ステージの1勝目のときは、思わず僕も泣きました。
エディ・メルクスのツール通算34勝に並んだ...というのは、比較するのがあまり意味はないのですが、一応記しておきます。

そのほかは、波乱の第1ステージでパパになったばかりのジュリアン・アラフィリップが勝利(&マイヨ・ジョーヌ)。その後は献身的にカヴのアシストをしていたのが光りました。


カヴがここまで勝てたのは、カレブ・ユアンやピーター・サガン、ナセル・ブアニなどの多くのライバルがリタイアしていったことも関係していると思います。とはいえ、リードアウトのミカエル・モルコフの素晴らしいセンスや、山岳で遅れないようにアシストしていたチームの力も大きかったなと思いました。

第13ステージでは、ライバルのポイント消去のためにモルコフがハンドルを投げて2位になったのですが、リードアウトに至るまでのモルコフとカヴの連携は実に見事でした。今大会の見ものの一つです。

 

アルペシン・フェニックス



怪物マチュー・ファンデルプールが、第2ステージを制して、エターナル・セカンドと呼ばれた祖父レイモン・プリドール(ププ)へ捧ぐマイヨ・ジョーヌを獲得。その後、第7ステージまでマイヨ・ジョーヌを着用し、第8ステージを終えて去っていきました(あの国際的大会のMTBに出るので)。第2ステージ最後の周回部分の上りで2回アタックするという、恐ろしい強さを見せつけました。

マチューの怪物ぶりは枚挙にいとまがないのですが、個人的には「ここでマイヨ・ジョーヌを失うか?」と言われた第5ステージのITT(区間5位)で、鬼のような形相で踏みまくり、ゴール後に地面に座り込んでいた姿が印象的です。ここまで走りきった人、ほかにいるのかな?
あと、第7ステージで200kmを残して、マイヨ・ジョーヌなのに逃げに乗るという奇策(ワウトも同調)にも驚きました。このCX王者にはロードレースの常識なんてありません。

あと、ティム・メルリールが第3ステージでスプリント勝利しましたが、これもマチューがアシストしていましたね。

 

UAEエミレーツ



さて、マイヨ・ジョーヌは2年連続タデイ・ポガチャルの手に。
第5ステージの個人TTで優勝。後は第4ステージで袖を通してからずっとキープ。1週目でライバルから大差を奪い、他チームは戦意喪失。第17、第18ステージのピレネー連戦ではカラパスやヴィンゲゴーをぶっちぎってステージ優勝という、手のつけられない強さでした。
中継で栗村修さんが「マチューが怪物なら……ポガチャルは怪物くん?」と言っていましたが、個人的には破壊神だと思います。

このポガチャルの勢いを止められるのは、完全状態のログリッチか、エガン・ベルナルか……しかちょっと思い浮かびません。既に5勝クラブ入りが照準にあるような気がします。

ステージレースは首位が強過ぎるとつまらないとよく言われますが、笑っちゃうくらい強くて、逆に面白かった。

マイヨ・ブランとマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュも2年連続ポガチャルの手に渡りましたが、大会スポンサー的にはそうならないようルール変更が求められると思います。

 

イネオス・グレナディアーズ



これら成功したチームと比して、リチャル・カラパスの総合3位、ステージ優勝なしで終わった「帝国」イネオス。
序盤でのゲラント・トーマスの落車が痛かったですね。

とはいえ、アシストが懸命にカラパスを牽引するのですが、単騎になったところでポガチャルがアタック。カラパスがアタックしてもポガチャルが強烈なカウンター……。
イネオスと言えば1%のマージナル・ゲインの積み重ねと、それぞれがエース級の強力アシスト陣という絶対王者生成マシーンだったはずですが、本当の絶対王者たった一人に破壊されるという……。

とはいえ、彼らも絶対立て直してくるはずです。

 

バーレーン・ヴィクトリアス



さて、それ以外で特に記憶に残ったのが、バーレーン・ヴィクトリアス。
残念ながら新城幸也は出ていませんでしたが、エースのランダを落車で早々に失うも、マテイ・モホリッチが第7、第19ステージで逃げからの独走勝利。ポガチャルと合わせてスロベニア5勝……この国、なんでこんなに強いんでしょう?
ワウト・ポエルスも山岳賞争いで健闘しました(相手が悪すぎる...)。
トゥーンスも第8ステージで勝ちました。

 

総括



最近野球(MLB)の大谷翔平選手が話題で、僕は全然知らなかったのですが、投手と打者のどちらでも大成功を収めるという、近年の球界の常識では絶対ありえないことを成し遂げています。
自転車界でも、かつてはメルクスやイノーのように、どんなステージでも勝ちにいく選手が絶対的な王者でした(当然今とはゲームメイクが全然違ったりもしますが)。

例えばワウトを見ると(よく「脚質:ワウト」と言われますが)どんなステージでも勝てるポテンシャルを持っているし、ポガチャルは山岳でもTTでも速い。ヴィンゲゴーもしかり。マチューも、山岳はともかく、狙えるレースの幅が本当に広い。
大谷級の選手が、自転車界にはゴロゴロいるとも考えてよいと思います。
逆に言うと、複数の強みを持つ新時代の選手が増え始め、世代交代が進んできたのでしょうか?

逃げの巧者、トーマス・デヘントが「いつもだったら逃げが決まる速度でアタックしても、集団の中から出られない」と表現していましたが、それだけ選手全体のレベルが上がってきたのだと思います(思いたいです)。

グライペルが今期で引退するわけですが(残念です)、まだまだツールは続いていきます。

新しいヘルメット

腰痛治った


腰痛、収まりました。良かった良かった。
だましだましちょっとだけ乗ったりしていましたが、1カ月くらいかかってちゃんと治まりました。
鍼が効いたのもあるとは思います。

腰痛の時期は大腿四頭筋側が張っている感覚があったのですが、
収まる直前はハムストリングス側が張る感覚になりました。
やっぱり筋肉の使い方って重要ですね。

 

睡眠の質って大事だね


さて、寝ている間に、どうもベッドマットが固いんじゃないか?と思いまして、
マットレスの冗長化をしました。
もともと使っていたマットレスは、多層式健康パッドで、
薄いウール×14層+キャメル1層という構成。
夏場はウール側で涼しく、冬場はキャメル側で暖かくという優れものです。


とはいえ、うちのベッドそのものは固いので、その固さが伝わってくる感じがしました。
スプリングのマットレスは処分するときに大変だし、フォームは熱や湿気がこもるしと思って、
樹脂インジェクションのものを買い、多層式健康パッドの下に敷きました。

これに直接寝ると、寝返りをうつときなどにゴワゴワと樹脂が変形する音が気になるのですが、
上にマットを敷けば全く問題ありません。疲れの取れ方が変わった気がします。
変なサプリを買うより、お薦めです。

 

結局KASK Mojito3にした


ヘルメット選びの話は、前にちょっと書きました。
頭のデカい人(僕)がヘルメットを新調するために

Y'sの上野ウェア館で試着してみました。
GIROのHELIOS SPHERICAL AFも良かったのですが...


KASKのMojito 3(ホワイト)にしました。


KASKはストラップのあご当てが合皮で、それが気に入ってるんですね。

白にしたのは、安全性を考慮したのと、TEREやウェアとのマッチを考えるとそれが良いかなと思った次第。

 

新旧比較


Mojitoのフロント
mojitofront.jpeg

Mojito3のフロント
mojito3front.jpeg

Mojitoのサイド
mojitoside.jpeg

Mojito3のサイド
mojito3side.jpeg

Mojitoのバック
mojitoback.jpeg

Mojito3のバック
mojito3back.jpeg

こうして見ると結構デザインは変わっています。
ところで、一番大きい違いは、元のMojitoはXLだったけれど、現Mojito3はLで入ったことです。
頭のデカい人(僕)がヘルメットを新調するためにでは、Mojito XのXLサイズが入らないと書いていましたが、サイズというか、帽体が変わったんでしょうね。

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Author:impactdisc
グラベル・ロード、アドベンチャー・ロードを中心に自転車の話題を展開するブログ。管理人TwitterとInstagramは @impactdisc 。職業は自転車と全然関係ない雑誌とWebの編集者(2020年から編集長)

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